男性外来
男性外来
「疲れが抜けない」「やる気が出ない」「性欲が落ちた気がする」——40代以降の男性から、こうしたご相談をいただくことが増えています。こうした症状は男性更年期(LOH症候群)で起こることがありますが、貧血・甲状腺の病気・生活習慣病・睡眠時無呼吸症候群など、別の病気が背景にあることも少なくありません。
男性更年期は、泌尿器科だけでなく内科でも相談できます。当院の男性外来では、男性ホルモンだけを見るのではなく、内科的な原因もあわせて確認します。男性更年期かどうか分からない段階でも、そのままご相談ください。症状があり、医師が必要と判断した診察・検査は保険診療を基本とします。
最近、次のような変化はありませんか。当てはまる項目にチェックを入れてみてください。
※当てはまる項目があっても、男性更年期とは限りません。貧血・甲状腺の病気・糖尿病・睡眠時無呼吸症候群・うつ状態などでも、同じような症状が起こります。チェックの数だけで判断はできませんので、症状が2週間以上続く場合や生活に支障がある場合はご相談ください。診察では問診票で程度を確認し、血液検査とあわせて判断します。
※テストステロンは朝に高く日中に下がるため、採血は早朝・空腹時が基本です。受診の時間帯によっては、日を改めて採血をお願いすることがあります。
加齢や、肥満・2型糖尿病・メタボリックシンドロームなどの併存疾患によって男性ホルモン(テストステロン)が低下し、心身にさまざまな不調が現れる状態を、医学的には加齢男性性腺機能低下症(LOH:Late-Onset Hypogonadism)と呼びます。「男性更年期」はその通称です。
大切な点として、LOHの主な原因は加齢そのものよりも、加齢にともなう肥満や糖尿病などの併存疾患だと考えられています。だからこそ、ホルモンの値だけを見て過剰に診断するのではなく、背景にある病気ごと整えていく姿勢が大切です。
▶ 症状・検査・テストステロン補充療法について、詳しくは「男性更年期障害(LOH)とは」で解説しています。
だるさ・意欲低下・不眠・性機能の低下といった症状は、男性更年期に特有のものではありません。次のような病気でも同じような症状が起こるため、当院ではこれらもあわせて確認します。
テストステロンは朝に高く日中に下がるため、採血は早朝・空腹時が基本です。『LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き』(2022年)では、総テストステロン 250 ng/dL 未満、または遊離テストステロン 7.5 pg/mL 未満を、治療を検討する一つの目安としています。
症状があり、医学的に必要と判断される場合、これらの検査は保険診療で行えます。あわせて、甲状腺・貧血・血糖・肝腎機能なども確認し、テストステロン以外に隠れた原因がないかを調べます。
治療の第一歩は、生活習慣の改善と、背景にある病気の治療です。とくに肥満はLOHの主要な原因であり、減量によってテストステロンが改善することが知られています。まずは体重・血糖・睡眠・運動といった土台を整えることから始めます。
土台を整えたうえで、はっきりと低いテストステロンと、それに合う症状がある方には、テストステロン補充療法(TRT)を検討します。国内では注射薬による補充が中心で、男子性腺機能低下症としての診断がつく場合は保険診療の対象になることがあります。
TRTは誰にでも行う治療ではありません。前立腺がん・多血症(赤血球が増えすぎる状態)など注意すべき状態がないかを開始前に確認し、治療中も採血(PSA・ヘマトクリットなど)で定期的にチェックしながら進めます。近い将来にお子さんを希望される方には行いません。
▶ 効果・副作用・禁忌(治療を受けられない条件)の詳細は「男性更年期障害(LOH)とは」をご覧ください。
男性外来は、症状にもとづく検査や、男子性腺機能低下症に対する治療など、保険診療を中心にご案内します。一方で、ED治療薬や、無症状での性感染症スクリーニングなどは自費診療となります。保険が使えるかどうかは、症状の有無や医学的な必要性によって決まります。検査・治療の費用や保険の取り扱いは内容により異なりますので、詳しくは診察時にご案内します。
泌尿器科だけでなく、内科でも相談できます。当院では男性ホルモンだけでなく、貧血・甲状腺の病気・生活習慣病・睡眠時無呼吸症候群なども含めて確認します。
症状だけでは診断できません。貧血・甲状腺の病気・糖尿病・睡眠時無呼吸症候群・うつ状態などでも同じような症状が起こるため、診察と必要な検査を行ったうえで判断します。
はい。男性更年期以外の原因も含めて確認し、必要な診療を行います。当院で対応が難しい場合は、適切な診療科をご案内します。
だるさ・意欲低下・性機能の低下などの症状があり、医学的に必要と判断される場合、血液検査は保険診療で行えます。症状がなく、ご本人の希望のみで受ける確認的な検査は自費となります。
40代以降に多くみられますが、個人差が大きく、ストレスや肥満、睡眠不足が重なると、より若い年代で症状が出ることもあります。年齢だけで判断せず、症状と血液検査で確かめます。
症状・診察所見・検査結果と、治療にともなうリスクを確認したうえで判断します。初診の当日に必ず治療を始めるわけではありません。
検査でホルモンの低下が確認された方が対象です。前立腺がんなど注意すべき病気がないかを先に確認し、治療中も定期的に検査を行いながら進めます。安全のためお受けできない場合があります。
EDは、それ自体がつらい症状であると同時に、糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病や、動脈硬化の初期のサインであることが少なくありません。実際、EDが心血管の病気に数年先行して現れることがあると報告されています。治療にはPDE5阻害薬(シルデナフィル、タダラフィルなど)の内服が用いられます。ED治療薬そのものは自費診療ですが、背景にある生活習慣病の検査・治療は保険診療で行えます。「薬だけほしい」という方も、一度背景の病気がないかを確認することをおすすめします。
排尿時の痛み・尿道からの分泌物・かゆみ・発疹など、症状がある場合の検査・治療は保険診療で行えます。クラミジア、淋菌、梅毒などが対象です。一方、症状がなく、ご本人の希望による確認(スクリーニング)目的の検査は自費診療となります。ご不安な点は、問診のうえで必要な検査をご相談します。
薄毛(AGA)についてのご相談も承ります。フィナステリド等の内服による治療が中心で、自費診療となります。まずは頭皮・毛髪の状態と、内服の適否を診察でご確認ください。
男性更年期だけでなく、内科的な病気や睡眠の問題がかくれていることがあります。原因を決めつけず、必要な検査を行いながら確認していきます。「どこに相談すればよいか分からない」症状の入り口としてもご利用ください。
※本ページは一般的な情報提供を目的としたものです。実際の診断・治療方針は、診察のうえで個別に判断します。
※男性更年期(LOH)に関するより詳しい文献は、「男性更年期障害(LOH)とは」の参考文献をご覧ください。
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森田 知宏(もりた・ともひろ)/ 西新井内科クリニック 院長 医師・医学博士 東京大学医学部卒業。一般内科・訪問診療を担当。最新のエビデンス(科学的根拠)にもとづく診療を心がけています。 ▶ 院長の経歴・研究業績を見る |
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診療判断に代わるものではありません。気になる症状がある場合は受診をご検討ください。
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